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日本人にとっては当たり前のことでも、一歩海外へ出てみると、それが当たり前ではなかったことに気がつく人もいるでしょう。それは日本を訪れた外国人も同じ。「私の国と日本ではこんなにも違うのか!」と驚いたり、逆に「やっぱり日本人だね」と感心したり。
今回は日本へ旅行に来たイタリア人女性に聞いた「日本に来て驚いた意外な日本独自ルール」をご紹介。外国人観光客の「WOW!」を通じて、私たち日本人は気がついていない意外な独自ルールが見つかるかもしれません。(以下はインタビューに応じてくださった方の個人的な意見です)
日本人は電車に乗るときも真面目

「イタリアでは、電車やバス車内での携帯電話の通話は、周りに遠慮気味にではあるけれどOKなの。でも、日本では車内に携帯使用NGのポスターがいたるところに貼ってあって、厳しいルールだなと思ったわ。でも、みんながちゃんと守っていているところが日本人らしいよね。
ほかには、電車の乗り降りの際に、乗る人がサイドにピシッと並んで、降りる人を待っているのがすごい。イタリア人も降りる人を優先するけれど、あんなにきれいに整列はしないから」(イタリア人/女性)
公共交通機関の中でも、日本人が通勤や通学、行楽などで日常的に利用する電車は、他人の振るまいが気になる乗り物ですよね。中でも「通話」「割り込み」は、よく話題に挙がるマナー。日本人の「几帳面」「真面目」な性格も手伝ってか、しっかり決まりを守る姿は、外国人にとって感心することのようです。
駅員さんがとても親切
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また、電車の交通網が発達している日本では、鉄道で複数の都市を移動する外国人旅行客も少なくありません。そんな時に彼らが「便利だな」と感じることもあるそう。
「大抵どの駅にも改札付近に駅員さんがいるので、乗る前に分からないことがあれば聞けるし、とても親切。旅行者には助かると思うわ」(イタリア人/女性)
一方で、切符の券売機の操作は難しい場合もあるそう。新宿駅や東京駅などの複数路線が乗り入れする大型駅で、券売機に四苦八苦する外国人観光客の姿は日常茶飯事。駅員さんがサポートできる時もありますが、私たちも外国人観光客に駅員さんを案内してあげるなど、優しい気持ちを持つことも大切ですね。
バスが乗り放題じゃない!
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「イタリアのバスは、乗車時にカードをタッチしたら75分以内乗り放題なの。時間制限があるものの、その時間内ならバスを乗り継いでいろんな場所に行けるので便利よ。日本のバスは、地方や種類にもよるけど乗る区間ごとに料金が違うから、それを毎度確認しなくてはいけないのがちょっと不便かな」(イタリア人/女性)
電車や飛行機に比べて、難易度が上がるのがバスの乗り降り。この不便さは、国内のみならず、日本人が諸外国を訪れた時にも感じることではないでしょうか。今でこそ車内で外国語の案内が定着しつつあり、料金や行き先の案内が分かりやすくなりましたが、それでも外国人にとってはバス料金が異なるケースが存在するのは厄介なのかも。
具体的には、東京23区内や京都は均一運賃(一部除外区間あり)ですが、地方は距離によって料金が変わります。さらにはバスの乗り方や料金の支払いも東京と地方では違うため、日本人旅行者でも間違うことがありますよね。例えば東京23区内のバスは前から乗ると同時に料金を払います。しかし一大観光地の京都市では、後ろから乗って後払い。
バス料金のみならず、乗り降りも各地で異なるという予備知識を持っていなければ、初めて来日した外国人は戸惑ってしまったり、乗り遅れたりする可能性も。もしそんな人を見かけたら、私たち日本人が率先してサポートしてあげたいものです。
飛行機の持ち込みルールが厳しい
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「イタリアからの飛行機なら、果物程度なら生ものだけど荷物に入れてもOKなの(野菜は△)。でも日本からの飛行機だと持ち込みのルールが厳しいので、お土産に買って帰れないのが残念だわ」(イタリア人/女性)
日本の空港で機内持ち込みの検査の対象になるものは、免税店以外で手に入れた味噌や漬物、海産物やフルーツの瓶詰め、缶詰、ヨーグルト、ゼリー、シャンプーなどさまざま。飲み水やジュース、食用油もNGです。ただし、チェックインカウンターで預ける荷物に収納する分には問題ありません。
外国人観光客は、帰国先の空港で動植物や種子、土、飲食物などの持ち込みが禁止されることも。その理由はその国の動植物を守るため。機内持ち込み制限と同様に、その国独自の保安、保全のために国が行っている独自のルールなんです。
日本人は食事のシェアがお好き?
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「イタリア人は、基本的に料理のシェアはしないわ。ピザだって、自分がオーダーしたものを食べるので、もし友人と交換するなら手を付ける前にするかな」(イタリア人/女性)
日本人の私たちは、料理をシェアすることはごく自然なことだと思っていましたが、海外ではそうでもないようです。
また以下のように、店員さんの対応にも驚いたようです。
「日本の店員さんは、よくしゃべるイメージがあるわ。レジでお金を払う時も、”1000円お預かりします”とか、”100円のお返しです”とか……。とても丁寧だと思うけど、びっくりしたわ」
まとめ
日本に住んでいるからこそ、意外とわかっていない海外とのズレ。そのズレが日本らしさ、日本人らしさを形作っているのかもしれません。
そんな私たちのルールやマナーを、知らずに訪れる外国人観光客もたくさんいるはず。彼らに厳しい目を向けるのではなく、「極東の小さな島国に来てくれた」と感謝する気持ちと広い心で思いやることができれば、それこそが真のおもてなしになることでしょう。

ライター
株式会社ダリコーポレーション
京都出身滋賀育ち。大学在学中に京都でライター業を開始。以後、関西・東京の出版社や制作会社で、グルメ・街情報を中心に18年以上携わる。
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