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海外では、日本の家は「ウサギ小屋」に例えられるほど、小さくて狭い印象があるようです。たしかに日本の家の敷地は狭いところが多く、天井が低くて圧迫感があるため、余計に狭く見えてしまうのかもしれません。
この件について、日本で暮らす外国人はどのように感じているのでしょうか。今回はオーストラリア人男性に、日本の家は本当に狭いのか、住み心地はどうかなどについて聞いてみました。(以下は回答者の個人的な意見です)
日本の家は本当に狭い?

「都心の家は本当に狭いよね。特に一人暮らし用の部屋は、どこも狭くてびっくりするよ。ホテルの一人部屋は天井まで低くて、僕は身体が大きいから困るよ。都心は家賃が高いから、しょうがないのかもしれないね」(オーストラリア人男性)
やはり、日本の家は狭い印象があるようです。特に、オーストラリアは土地も家も大きいため、日本とのギャップがかなりあるのではないでしょうか。
ビジネスホテルにおいては、小柄な日本人であっても狭く感じることが多いですから、身体の大きな外国人からしたら尚更でしょう。
「都心に建っている家は、細長い造りをしていることが多いように見えるよ。でも、地方に行くと、庭つきのすごく広い家がたくさんあるよね。オーストラリアも田舎に行けば行くほど大きな家があるよ」
確かに!日本の都心では、大きな敷地を切り分けて建売住宅を販売することが多いので、必然的に土地が細長くなってしまうのです。こういった細長い造りはヨーロッパでもときどき見かけますが、ヨーロッパの家の天井は日本より高いので、狭さがかなり軽減されて見えるのかもしれません。
冷暖房やトイレ、お風呂、日本の家の快適さはどう?
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日本の家は大きさこそバラバラですが、ヨーロッパに比べると築年数が浅いところが多く、快適に過ごせるイメージがあります。その点、オーストラリア人から見るとどうなのでしょうか。
「日本の家は、リビングは暖かいけど、他の部屋や廊下、お風呂場は寒いことがよくあるよね。家全体に冷暖房が行き届くシステムがあるといいんだけどな」
海外ではセントラルヒーティングシステムが普及していて、廊下にもラジエーターがあり、家全体が暖かくなっている家が多くあります。
一方、日本のように夏と冬の温度差が激しく、エアコンで温度調節する国は、世界では一般的ではありません。特に冬は部屋と廊下やお風呂場、トイレの温度差が気になります。最近では、ヒートショックが起きないように工夫が凝らされている家も増えてきましたが、まだまだ十分とは言えないでしょう。
それでも、世界では真似ができない、日本ならではの素晴らしいところがあります。
それが、お風呂とトイレ。
「新しいお家に遊びに行ったときに、家庭用のお風呂なのにミストサウナやTVがついていて驚いたよ!あと、トイレに入ると、蓋が自動で開くし、ウォシュレットがついていて先進的だと思ったね」
日本のウォッシュレットトイレは、世界的に見てもかなり先進的。便座が温かなトイレも、海外で見かけることはほとんどありません。
新築好きな日本について
ハイテクな水回りだけでなく、そもそも新築が大好きなのが日本人です。日本では、新築物件が最も良く、少しでも人が暮らすと、その価値はガクンと下がります。逆にヨーロッパでは、古い家ほど価値があるという考え方が一般的です。日本とは真逆の価値観ですが、オーストラリア人ははどう思うのでしょうか。
「日本ではみんな綺麗な戸建てやマンションを買いたがるから、新築や便利なエリアの物件が高いのはしょうがないよね。でもオーストラリアでは安い中古物件でも素敵にリノベーションして住んでいる人がたくさんいるんだよ。日本でもそういうオシャレな若者が増えてきているよね。わざわざ田舎の古民家に住んでみたいって人もいるし。伝統的な日本家屋に住んでいるなら、手入れをしながら大切にしてほしいね」
オーストラリアには、リノベ―ションの楽しみを知っている人が多いようですね。オーストラリア人男性の話を受けて、日本人も古いものを大切にする気持ちを、忘れないでほしいなと思いました。
オーストラリアの家のタイプ
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ところで、オーストラリアでは、どんなタイプの家が一般的なのでしょうか。
「オーストラリアにはさまざまな人種・民族がいるので、家もエリアによってさまざまだよ。大きな庭付きの戸建ても多いし、タウンハウスもある。日本でいうマンションはオーストラリアだとアパートというんだけれど、ファミリーや働きざかりの世代が住んでいることが多いかな」
なるほど。オーストラリアの人種や民族の多様性が、家のタイプにも影響しているのですね!
日本のお風呂はどう?
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海外では浴室にバスタブがないところが多く、あってもシャワーと一体型になっている家がほとんどです。オーストラリア人男性は、日本の浴室を見てどのように感じているのでしょうか。
「初めて来日したとき、日本のお風呂にシャワーカーテンがなくてびっくりしたよ。オーストラリアではバスタブにつかることはなかったし、ほとんどシャワーだったからね。でも今では日本のバスタブにつかって温まるスタイルが大好きになったよ。熱すぎるのは苦手なので、ぬるめのお湯に長くつかっているよ」
日本ではユニットバスでない限り、シャワーカーテンがありませんね。バスタブの中でシャワーを浴びることがないですし、同じ浴室内に濡れたら困るものがないからです。
このオーストラリア人の男性のように、長年シャワー派だった人が日本の入浴スタイルが好きになったと聞くと、うれしくなりますね。
オーストラリアの家にあって、日本の家にはないもの
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最後に、オーストラリアでは一般的でも、日本の家にはないものを教えてもらいました。
「オーストラリアは回転する物干し竿があって便利なんだ。日本でも売ってたらなあってよく思うよ。日本は狭いからしょうがないのかな」
そういえば、筆者が以前イギリスに行った際にも回転する物干し竿をよく見かけました。パラソルがひっくりかえったような形をしていて、大きな蜘蛛の巣のようなイメージです。地方で庭がある家であれば、たいてい芝生に刺してあります。洗濯ロープが何重にもかかっているので、あまり歩き回らずに洗濯物を干せて便利なんですね。さらに物干し竿の上部が、くるくる回転するので、洗濯物を干すのが楽なのです。
回転する物干しは、風が吹くと向きが変わり、洗濯物にさまざまな角度から風が当たるので、よく乾くんですよ。使わないときは、パラソルのようにたたんでおけるので、庭の景観も損ねません。
ネットで検索してみると、日本でも売っていることが分かったのですが、5万円近くするものもあってびっくり!
まとめ
今回インタビューしたオーストラリア人男性は、日本の家の狭さはしっかり肯定していたものの、お風呂や伝統建築に魅力を感じてもらっているようで、うれしく思いました。日本の暮らしの中では気づかなかったことを、外国人から教えてもらうのも新鮮で面白いですね。
<取材執筆>
株式会社ダリコーポレーション
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